バブル崩壊と事業承継

最近、株式相場の変動が大きくなってきた。

 

 

 

当機構を含め、さわかみグループでは、

「現状の相場はバブル末期であり、破裂するのは時間の問題」

だと見ている。

 

 

 

上場企業の株価評価は、

未上場企業の株価評価への影響を通じて、

事業承継にも影響する。

そのため、今回は「バブル崩壊と事業承継」の関係について、

述べておきたい。

 

 

 

(上場株の運用について詳しく知りたい方は、

 澤上篤人の長期投資家日記(http://sawakami.blog/)

 をお読みください)

 

 

 

結論を先に言うと、以下の通りだ。

・事業承継にも、バブル崩壊の影響はある

・だから、当機構は、

 バブルが崩壊しても影響が少ないように、

 (そして、逆にバブル崩壊を活用できるように)

 2年以上前から準備を行ってきている

・そのため、当機構では、いつバブル崩壊が起こっても、大きな問題はない

 

 

 

バブル崩壊の影響を考えるときは、

事業承継の引き受け手によって、

以下の3種類に分けて考えるとわかりやすい。

 

 

 

①投資型:「出資者の利益」を最大目的とするプレーヤー

 承継後、数年で転売して利益を狙う投資ファンドが代表例

 (注:「売らないファンド」と言いながらも、

  最終的に持株会社を上場/売却して、

  売却益を得ようとする「投資会社」もここに含まれる。

  上場とは、形を変えた「売却」に過ぎないからだ。)

 

 

 

②利益追求型:「株主の利益」を最大目的とするプレーヤー

 企業同士の買収が代表例

 買い手企業の株主の利益追求、株価向上等のために、

 対象企業を買収、統合するケース 

 

 

 

③永続型:利益ではなく、社会のための「中小企業の存続」を最大目的とするプレーヤー

 当機構が代表例

 (日本のため、社会のために、他にも出てくるとよいと思っている。

  だが、儲からないので、なかなか出てこないようだ。。。)

 

 

 

このうち、もっともバブル崩壊の影響を受けるのは、①のファンドや投資会社だ。

 

 

 

なぜかというと、転売目的で、

今流行りの業種の企業をバブルの高値で買うのに、

バブルがはじけた安値の時に、

投資期限が来て売らなければならなくなるからだ。

(実際、リーマンショックの時には、①のファンド運営会社が大量に倒産した)

 

 

 

次に影響を受けるのが、②の企業だ。

 

 

 

企業は、投資期限が契約で定められているわけではない分、①よりはマシだ。

だが、それでも流行りの企業のみを買う傾向は、①と同じだ。

(いま流行りの「将来爆発的に儲かりそう」、「急成長しそう」な

 企業への投資でなければ、取締役会を通らないからだ)

 

 

 

だが、危機になると、特に大企業の論理は一転する。

「本業ではない事業」や「目先で儲けが見えない事業」は、

「損切」「撤退」という理由で、問答無用でたたき売られることになる。

 

 

 

大企業の場合、全体の規模があるため、

その逆効果として一承継先企業の業績影響度合いは小さいので、

バブル崩壊時には採算度外視の「損切」や「撤退」という判断がされやすい。

 

 

 

売れなければ、「危機下の集中と選択」という美辞麗句の元で、

内部で事業閉鎖されることも、よくあることだ。

(そしてその頃には、投資判断をした大企業の経営陣は、大半が交代している)

 

 

 

①にせよ②にせよ、

事業承継された企業にとって、

大きな悪影響が出るのは避けられないだろう。

 

 

 

では、③の場合は、どうなのか?

 

 

 

当機構の場合、メインの承継対象は、流行りの企業ではない。

「生活を支える」企業だ。

(そもそも、儲けに貪欲な資本主義の「神の手」が届いていないのは、

 流行りではない&成長しそうにない企業だからだ)

 

 

 

バブルの中心から離れれば離れるほど、

バブルの影響は薄くなる。

もともとバブルの影響を受けていない業種なら、

バブルが崩壊してもその影響はほとんどない。

 

 

 

空気を入れ過ぎた風船が破裂した時にも、

空気を入れていない風船は破裂しないものだ。

 

 

 

それが、当機構が言う「子や孫の生活に必要な企業」だ。

 

 

 

つまり、当機構は、

承継対象をもともとバブルの影響を受けにくい企業に限定することで、

バブルが崩壊してもその影響を限定しているのだ。

 

 

 

だから、バブルが崩壊しても、①や②と比べて、その影響は格段に小さい。

(そして、バブル崩壊時に、これらの企業は相対的に輝きを増すだろう)

 

 

 

当機構は、バブル崩壊に備え、

(逆にバブル崩壊を活用するべく)

「中小企業自身を主役のまま残す」ためのビジネスモデルを、

2年以上かけて構築してきた。

 

 

 

そして、来月の支援者の会(6/9開催予定)で詳しくお伝えする予定だが、

ようやく一般投資家(支援者)の方々に、

投資を通じて「リターンを得ながら事業承継問題の解決」に参加して頂く仕組みを、

金融庁の審査を経て稼働させる目途が立ってきた。

 

 

 

今後、そう遠くないバブル崩壊の時を、

日本の事業承継問題の全面的な解決に向けて大きく前進していく時にするために、

より多くの支援者の方にご参加頂けるようにしていくつもりだ。

 

 

 

次のバブル崩壊は、

日本の事業承継問題を全面的に解決するための、

ラストチャンスになるかもしれない。

(大きなバブルの生成と崩壊は、10年に1度程度しか起こらない。

 だが、創業者の方々の平均寿命は、もう20年も残っていない。。。)

 

 

 

何度も書いてきたことだが、

いまの資本主義ビジネスとしての

「一部の人の金儲けのための事業承継」では、

2%の企業しか残せない。

 

 

 

だが、残る98%の企業の事業承継問題を「儲からないから」と

このまま放置し、廃業させてしまえば、日本各地で破滅的な影響が起こる。

(その被害総額は、東日本大震災が毎年2回以上、

 向こう20年で40回以上起こるのに匹敵する)

 

 

 

それを、何の対策もせずに現状のまま受けてしまったら、

子や孫は(そしておそらくいまの40代くらいまでの人々も晩年は)、

今の生活水準を維持することが出来なくなっていく。

 

 

 

一部の人のカネ儲けを全面的に否定する気はないが、

まず、全国民が将来も普通に生活出来るようにする方が重要ではないか?

 

 

 

日本国憲法第25条にも、下記の通り定められているではないか?

「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」

(※「カネ儲けを第一とせよ」という規定は、少なくとも日本国憲法にはない)

 

 

 

この活動は、誰かがやらなければならないのだ。

だからこそ、我々(=当機構)が儲からないとしても、

我々は行うことにしたのだ。

(注:支援者=投資家の方には投資リターンがあります。他の協力者の方にも相応の見返りはあります)

 

 

 

一般個人の方々に、

投資を通じて気軽にご参加頂けるようにすることで、

「子や孫に未来を残す」ための事業承継問題の解決に、

より多くの方々と取り組んでいけることを、

心から楽しみにしている。